「旨い字が描きたい」の本文書体は筑紫明朝体
この本は1年がかりですが 実際に動き出したのは
今年の立春の頃でした
本文原稿は 今までの思いを綴ったもので
以外と早く大筋が完成しました
表紙もある程度イメージがあり
装丁家の川島進さんに相談すると すぐ取り掛かっていただき
3月末には 印刷が終わったのです
川島さんは 長年東京のエディトリアルの会社で
編集や装丁のデザインをされたベテランで
昨年末新しい会社を立ち上げられたばかりでした
その川島さんから本文は「筑紫明朝体」を
使ったらどうですかと 提案されていました
実は日本タイポグラフィ協会の会員です
協会員はタイポグラフィつまりフォントのプロの方ばかりです
筆文字フォントを 手がけたく入会したものの
知れば知るほど 繊細な世界に 驚くばかりでした
会員であれば 自分の本のフォントに
こだわるのが当たり前なのに この本の
出版社にはこの書体がなかったのです
協会で知的財産権もある程度学び
それを守るという意味合いも痛く
感じていましたので 出版社にあるフォントで
納得しました
その後6月中旬 NHKプロフェッショナル仕事の流儀で
書体デザイナー藤田重信さんの「筑紫明朝体」への
思いを知りました あの番組に出演された
書体デザイナー鳥海さん 装丁家の 祖父江さん
みなさんセミナー等でお目にかかったことのある方ばかりでした
その後体調を崩したりして
本の校正は 遅々として進まず 筆文字の
微妙なレイアウトに四苦八苦していました
筆文字を大きくしたり 小さくしたり
レイアウトをかえたりし バランス具合って本当に
微妙で 苦しみました
川島さんに相談すると 長年培われた
感覚すごく 苦しんだレイアウトも
一言で解決したりしました
すると今まで見えてこなかったフォントが
急に気になり 出版社のオーナーさんに
筑紫明朝体を導入していただくことにしたのです
これで全て落ち着くか思えたものが
フォントを変えると キャプション(説明書)の
フォントや ページのフォントが合わなく
またもや変更していただいたのです
オーナーさんは 本当に気長に校正に
付き合ってくだって この度の完成を見ました
本当に感謝!感謝!です